ご主人公をしっかりと保つ

禅の言葉に、「ご主人公がお留守」というものがあります。

ご主人公とは何かといいますと、自分自身の意識のことではあります。

その意識が今、目前の全てのことと向き合っている状態でないことを「ご主人公がお留守」という言葉で表現しているわけです。

簡単にいってしまうとボーっとして居る状態や、何かに心を奪われて、他の事が見えなくなってしまっている状態のことを想像してみればわかりやすいと思います。

ご主人公がお留守の状態だと一体、何が問題なのでしょうか。

まず、ボーっとしている状態というのは、得てして気力は霧散し、集中力を欠く状態なので、物事の達成能力は確実に落ちますね。(笑)

それから、何かに心を奪われている状態は、ある意味、一つの事に集中しているわけなので、ボーっとしている状態よりは、ましなように思われるかも知れません。

しかし、実際には、一つの事に心が囚われてしまうと、他の事が全くみえなくなり、欠落する点が多くなってしまうのが問題です。

恋愛に夢中になりすぎて、仕事に対する気持ちが手薄になったり、勉強に集中できなくなったりすることは、誰しも一度くらいは経験しているのではないでしょうか。

逆に仕事に没頭しすぎて家庭を振り返らなかったり、自分の生きがいに全てを捧げてしまって、いざ振り返ったら婚期を逃していたとか、そんなケースもあるかも知れません。

もちろん、人それぞれの人生があるわけなので、どういう生き方をしても、本人がしっかりと充実した日々を送っているならば問題はないわけです。

なので、何もやる気もなくボーっと過ごすよりは、何かに没頭する日々を送った方が余程、有意義というものではないかと思います。

ただ、やはり、それでも没頭してしまい過ぎる状態は、他が見えなくなるため、思わぬ落とし穴があるのも事実です。

その問題点を埋めるためにはどうすればよいのでしょうか。

そのヒントが沢庵禅師が記したとされる「不動智神妙録(ふどうちしんみょうろく)」の中に隠されています。

この本は、剣禅一如(けんぜんいちにょ)と呼ばれる禅の思想を元にして、剣の道を通して、禅の道を書き表したものです。

詳細な内容は、ここでは述べませんが、この本の中に剣の道について書かれています。

剣を抜き、目の前の敵に対峙した時に心はどうあるべきか。

簡単に言うとこのような内容が書かれています。

少し、想像してみてください。

もし自分が真剣を手に敵と対峙した状態だったらどうなるでしょう。

もしかしたら、震えあがって不安に耐えられず心ここにあらずになってしまうかも知れませんね。

でも、それだと、あっという間に敵に切られて一瞬で勝負に負けて命を取られてしまいます。

では、相手の動きや相手にばかり意識を向けたらどうなるでしょう。

そうなると、相手の動きに気を取られて、自分がどういう状態であるか、剣先がどこを向いているのか、周囲がどういう状況にあるのかわからなくなります。

剣先に意識を向けたらどうでしょう。

剣先にばかり気をとられて、相手の動きも何もわからなくなってしまいます。

では、どうしたらいいのでしょうか。

沢庵禅師は本の中では、全てにおいて心を置くと表現しています。

つまり、どこか一か所に意識を置いてしまうと、隙ができてしまうわけです。

だから、どこか一か所にとらわれた時点で、心は、ご主人公がお留守な状態になっているわけです。

この本の中で語られているような真剣をもった勝負など日常ではなかなかありえませんが、私たちが真剣勝負を挑まなければならない正念場という場面は時にはあると思います。

その時には、心をどのような状態にしておくべきなのか。

それは、ご主人公がお留守になっていない自然体の時の自分でいられるようにしておくということです。

これは、口でいうほど容易いことではありませんが、普段の生活の中でどれだけ心を意識して、とらわれない工夫をしてきたかがいざという真剣勝負の時に結果として現れてくることになります。

禅などわからない、剣の道など自分には関係ないと思われるかも知れませんが、この本で語られる内容の本質は、私達の日常の中にも深く関わりのある内容なのです。

普段、どのように生きているのか。

普段、ご主人公はお留守になっていないか。

常に確認してみると、心の強さを培う一つの研鑽となることと思います。


◎クリックご協力ください!
スポンサーサイト

テーマ : スピリチュアル
ジャンル : 心と身体

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

天心

Author:天心
こんにちは!天心と申します。
守護霊アドバイス等の取次鑑定を行っています。
ブログ記事では、守護霊やスピリチュアル世界に関するお話を掲載してゆきます。

ツイッター
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
閲覧者数
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Happy Search★ ~占いと癒しの検索ポータルサイト~
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR