痩せたキリギリスを救う

アリとキリギリス

イソップ童話の有名なお話。

アリは冬の訪れの準備のために一生懸命に働き、食料を溜め込みます。

その間、キリギリスは、そんなアリ達を嘲笑うかのように遊びほうけています。

そして、いざ冬が到来すると寒さは厳しくなり、食料は手に入らなくなります。

アリは、備蓄した食料で冬を耐え凌ぎます。

キリギリスは、遊びほうけていたツケがまわってきて、食料は底を付き、やせ細り、なんとか生き延びようとアリに食料を無心しますが、アリはあっさりと断り、キリギリスは途方にくれてしまいます。

ざっとこんなお話だったかと思いますが、この物語はせっせと働くアリが賞賛されて、遊びほうけていたキリギリスは、因果応報とばかりに最後は悲惨な末路になるという教訓的な意味合いで受け止められることが多いのではないかと思います。

批判を恐れずに言えば、私はこのお話があまり好きではありません。

もっと言うとアリが好きではありません。

確かにアリは一生懸命働いて冬を無事に過ごせたかもしれませんが、結局は自分、あるいは同胞のためだけに一生懸命だっただけなのかなと思ってしまうのです。

別に他の動物や昆虫、生き物達のためにせっせと働いていたわけではないのです。

もちろん、キリギリスも問題がないわけではありません。

将来のことも鑑みず、遊びほうけていたのは、賢い選択ではなかったと思います。

でも、最後は見殺しにされなければならないほどの罪なのでしょうか。

自分のダメなところを自覚し改心し、やり直すことすら認められないほどの罪なのでしょうか。

この物語の結末を時折、夢想することがあります。

もし、アリが温情を見せて、キリギリスに食料を分けていたら、キリギリスはどうなっていたのだろう。

やっぱり、ダメなキリギリスのままだったかも知れませんが、もしかすると、その暖かさに自分の間違いに気づけていた可能性もあったのではないか。

アリはキリギリスを切り捨てても、少しの同情の念も持たなかったのでしょうか。

もし、少しの温情を見せていたら、アリの心にも暖かい何かを得ていたのではないのだろうか。

結局のところ、裁きの心が痩せたキリギリスを殺し、アリの心を冷たくしたのではないかと考えてしまいます。

最近、思うのは、裁きの心が人としての大切な気持ちをなくさせているように感じることです。

罪人は死ねば良い。

そんな声があちこちから聞こえてくるような気がしてしまうのです。

もし、裁きの心が捨てられたなら。

もっと幸せな社会に向かっていくことができるのではないか。

それとも所詮は夢想なのか。

答えはまだ、わかりません。

でも、例え、世の中が裁きの心で充満し、棍棒でお互いの弱点を叩き合うような状態が続こうとも、小さな小さな愛の灯火は、消さずにゆきたいと思っています。

今は、この小さな小さな灯火を守ってゆくことだけ考えたい。

そんな気分です。


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こんにちは

天心さんの言うように今は裁きの心が増えてます。罪人は死んだらいいって考え方が増してます。これは考えていくと死刑制度のことまで進んでいくのかな?と思いました。悪いことをして死刑になるは今の日本ではある意味因果応報で仕方ないと思う部分もあります。特に遺族の方にしたら死刑になっても晴れないとは思いますが。本当に難しいテーマありがとうございました。

No title

死刑囚、特に若い死刑囚の生い立ちで「幼い時に親の愛情を受けなかった」という報道を時々耳にします。その人がもし親の愛情をいっぱいに受けて育っていたら、良い師にめぐり合っていたらそのような重大な罪を犯さなかったのではないかと思うことがあります。そのような意味では親としてまた大人として子供たちに対する私たちの責任の重さを感じます。
「愛は地球を救う」と言う言葉がありますが、募金やボランティアなどダイレクトに人々を救うこともあるでしょうが、愛情を注がれたときの心地よさを知ることで、人は愛を知り、次の人にこれを伝播していくことの効果のほうがはるかに次元が高く大きいのではとかんじます。
ありがとうございました。
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天心

Author:天心
こんにちは!天心と申します。
守護霊アドバイス等の取次鑑定を行っています。
ブログ記事では、守護霊やスピリチュアル世界に関するお話を掲載してゆきます。

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