神様のドングリ- 変化 -

はじめて読む方は神様のどんぐり- はじまり -からお読みください。

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神様のドングリ- 孤独な狐 -からの続き。

ある晴れた日、日差しにも負けず、草をかき分け、泥を掘り起こす動物が三匹。

体中汗をかきながら、ドングリを探しています。

それはただのドングリではありません。

キラキラ美しく輝く神様のドングリです。

我先にと三匹は神様のドングリを探すことに夢中になっています。

さてさて、この狸、兎、犬の三匹の動物たち。

狐のタイラーに担がれて、腐って黄色くなったドングリにすっかり魅せられてしまっています。

どうなることやら。。

・・・ ◇◆ 変化 ◆◇ ・・・


「おい、そっちはどうだ?」

狸が兎と犬に声をかけます。

ドングリを採取した状況確認しているようです。

狸の両手には十粒の神様のドングリが輝いています。

「ここいらにはもうないみたいだよ(汗)」

兎は額の汗を拭いながら、自分の手の平にある神様のドングリの数を数えました。

手のひらには五粒だけ握られています。

「もう少し範囲を広げて探さないとダメじゃないのか?」

犬も少し疲れたようにつぶやきました。

犬は三粒だけしか神様のドングリを手に入れられていません。

狸や兎に負けていて、少し悔しい気持ちもあります。

「そろそろ、今日は止めにしとくか?」

狸は疲れたように野原に寝転がって言いました。

すると犬が「そんなこと言って、俺が帰った後、神様のドングリを独り占めするつもりだろ!」

とつっかかります。

どうやら一人だけ収穫が少ないことに苛立っているようです。

「バーカ!本当にもうクタクタなんだよ。これ以上もう動けねえっつーの」

狸はまたゴロゴロと転がりながら、手元の神様のドングリを見てニヤニヤしています。

「俺も狸に賛成。そろそろ疲れてきたな」

兎もどうやら狸の言葉と態度に弾かれるように自身の疲れを自覚したようです。

ぺたんと地べたに座り込み、狸と同じように自分の手にした神様のドングリを見てニヤついています。

そんな二匹を見ていて、犬も何か言う気を失ってため息をついたのでした。

犬自身も結構、疲れていることを自覚し始めたのです。

結局、三匹は地面に寝転がりながら、しばらく神様のドングリを鑑賞して楽しむ時間を過ごしました。

「お前はいいよな。神様のドングリを十個も手に入れて」

おもむろに犬は狸に言いました。

「羨ましいだろ?」

狸はこれみよがしに自分の採った神様のドングリを見せびらかしました。

「少しくらい俺にもよこせ!」

犬は狸をにらみ神様のドングリを分けるように要求しました。

「バカゆうな!これは俺が苦労して集めたんだから俺のもんだ!!」

狸はにべもなくことわります。

大事そうに神様のドングリをお腹の毛皮に隠すように包んでいます。

「そうだよ。俺だって五個しか採れなかったんだ。お前が1人で採りつくしちまったからじゃないのか!」

犬の言葉をかわぎりに今度は兎が狸に言い寄ります。

二匹から言い寄られて、少し狸は分が悪い様子です。

狸は弱った顔をしながら、後退りしています。

「まあ、待てお前ら(汗)。冷静になれ」

狸は二匹をなだめました。

それでも二匹はジリジリと狸に近づき、この瞬間にも取っ組みあいの喧嘩が起こりそうな空気です。

「わかった。落ち着け。お前らにも分けてやるから」

「本当か」

その言葉を聞くと兎と犬の顔色から険相がみるみるうちに消えていきました。

とりあえず、神様のドングリを奪われる危地を脱した狸は、少し体制を整えて、兎と犬に向き合いました。

「お前らに分けてやるのはいいだろう。だけど、この神様のドングリは俺が苦労して手に入れたのも事実だ」

狸はしかめつらしい真面目な顔をして言いました。

兎と犬は訝しげな顔をして狸の次の言葉を待っています。

「そこでだ。お前らが今日採取した森の植物や木の実と交換というのはどうだ?」

狸は、神様のドングリを分ける代わりに今日採取した食料となる木の実や植物をよこせと要求したのです。

兎と犬はお互い顔を見合わせた後、思案顔となりました。

結局、神様のドングリを手に入れたくて、神様のドングリ一個と今日の収穫した食料を交換することにしました。

こうして、兎と犬はそれぞれ、神様のドングリを一個ずつ手に入れることができました。

兎と犬は、何とか神様のドングリを増やすことができてとても満足気でした。

狸も神様のドングリを二個失ってしまいましたが、その分、食料を労せずして普段の倍以上手に入れることが出来たので、まあ良しとしているようでした。

こんなやりとりをする三匹の動物を草むらの茂みからそっと見据える一匹の動物の影がありました。

その眼光は鋭く、虎視眈々とした冷たいものでもありました。

一体、この眼光を放つ動物の正体は誰なのでしょうか。


・・・続く

神様のドングリ- 村里のにぎわい -へ続く


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