神様のドングリ- マモリギ その5 -

はじめて読む方は神様のどんぐり- はじまり -からお読みください。

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神様のドングリ- マモリギ その4 -からの続き。

世界一の大きさを誇る樹木であるマモリギ。

その下には動物たちが恋焦がれる神様のドングリが沢山埋もれているかもしれない。

そんな思惑の中、登場したのは、大岩を頂く物々しい姿の戦車。

兎はこの戦車があればマモリギを打ち倒すことができると自信たっぷりです。

しかし、そんな思いをよそにマモリギと戦車との間に割って入る動物の影がありました。

・・・ ◇◆ マモリギ その5 ◆◇ ・・・

ヒステリックに叫ぶ兎を尻目にリスが数匹、すばしっこい足で影へと近づいていきます。

良く見ると影の正体はどうやら山猫ようです。

息を切らせながら、マモリギと戦車との間の道を登ってきています。

「ちょっとキミキミ!こんなところを歩いていたら危ないよ!」


リスたちは山猫の周りをちょろちょろと小走りに回りながら、山猫に声をかけました。

山猫は歩みを止めずに「あなたたちに酷いことをさせようとしているものに話があるの」と言いました。

リスたちはそう言われて少し困った顔でお互いを見ます。

「マモリギのことだね。キミの気持ちもわかるけど、誰も逆らえないよ」


リスたちは、山猫を説得しようとなんとか声をかけるのですが、山猫の歩みは止まりません。

ずんずんと一歩一歩、丘の上へと向かっていきます。

「たとえどんな力のあるものの命令だからってこんなこと許せない!マモリギはこの世界に暮らす動物たちを今まで守ってくれていたのよ?どうしてこんなひどいことができるの!」

今度は一瞬歩みを止めて、山猫はとても悲しい声で叫ぶように言いました。

「そうかも。。でも、でも、この道は危ないんだ。これから大きな岩を乗せたのが、転がり落ちてくるんだ。」


リスたちは懸命に山猫を説得します。

丘の上では兎がまさに暴発しそうなくらいに喚き散らし、他の動物たちがなだめている姿が見えています。

そのうち、飛んでもない行動にでそうな雰囲気です。

「何をもたもたしているのだ!リスどもは!!」


兎は不機嫌が頂点に達したかのように叫びました。

これから伝統あるマモリギを打ち倒そうとしていること。

そして、自分の作った道具の威力を試したくてうずうずしているようです。

「だいたいなんなんだあの山猫は!」


今度は不機嫌の矛先を道をふさぐ影であった山猫に向けます。

「あれは・・・バリスのとこのドリじゃな」


猪は目を細めて、山猫を見据えて言いました。

「バリス?ああ、新参者の山猫か。アイツのとこのものか。この始末はとってもらおう!」


兎は言うとバリスを大きな声で呼びつけました。

しかし、呼応するものはありません。

「バリスは一度、用があるとかで住処に戻るといっとったなあ」


猪はおっとりと言いながら、バリスの様子が少し変であったのを思い出していました。

おそらく、バリスはドリに今回のマモリギの件を黙っているわけにはいかず、話したのだろう。

猪は何となく今の状況が生まれた事態を理解しました。

「どいつもこいつも俺様の足を引っ張りやがって!」


兎はますます不機嫌となり、誰でもいいからバリスをここへ連れてくるように動物たちに命じました。

「おい、お前。丘の下で邪魔をしている山猫に伝えてこい。後、少しだけ時間をやる。それまでに道をあけろ。さもなくば、この大岩を乗せた俺様の作品が嫌でも道を開けさせるであろうとな。」


兎は尋常でない険しい表情で猿に言いました。

猿もこれはまずい感じだと察知して、急いで丘を下っていきました。

このままでは、マモリギだけでなく、動物たちの中にも巻き添えで死ぬものがでるかも知れません。

「おい、お前ら何やってんだ!そろそろヤバいぞ!兎のヤローあのデカぶつを転がすつもりだ!」


猿は大急ぎでリスたちとドリの間に入り、言いました。

「ともかく、一度、ここを離れよう!」


リスたちは懸命にドリを説得します。

しかし、ドリは首を横に振ります。

「私は絶対にここをどかない。マモリギは私が守ります。」

ドリは力のこもった声で言いました。

「無茶だよ!キミはどれだけあの戦車が大きいか知らないだろう?ぶつかったら死んじゃうよ!!」


リスたちは悲鳴を上げます。

「こいつらの言う通りだぞ」


猿もリスたちに加勢するように言いました。

「たとえあんたが、命を張って止めようとしたって、あのデカぶつは止められない。無駄死にしるだけだぜ?」


猿は、ドリを優しく諭すように言いました。

しかし、ドリの決心は変わりません。

「巻き添えにしたりはしない。もう、あなたたちは逃げて」

ドリはそういうとマモリギと戦車との間の進路をふさぐ形でまた丘を登り始めました。


丘の上では、そのやり取りを遠巻きに見ながら、イライラのピークに達する兎の姿がありました。

「あいつらは一体、何をやっているんだ!!雁首並べて馬鹿ばかりめ!!」


兎の癇癪に他の動物たちは、とばっちりを受けたくなくて、皆、黙っています。

そんな中、どこからか、兎に声をかける動物がいます。

「なんだ!くだらない報告だったら承知しないぞ!!」


案の定、とばっちりを受けつつ、おずおずと「あの、、バリスを連れてきました」
と声がします。

そして、動物たちは一斉に振り返ると道を開けます。

そこには、山猫のバリスが青い顔をして立っていました。


・・・続く

神様のドングリ- マモリギ その6 -へ続く

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