神様のドングリ- 予言の兆し その2 -

はじめて読む方は神様のどんぐり- はじまり -からお読みください。

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神様のドングリ- 予言の兆し -からの続き。

お腹を空かせたタイラー。

歩き疲れてマモリギにもたれかかる様に眠る中、ふと何かの気配に気づきます。

辺りを見回しても動物の姿は見当たりません。

しかし、よく見るとマモリギが光を発してタイラーに語り掛けていることに気づきます。

目を丸くするタイラー。

果たしてマモリギは何をタイラーに伝えようとしているのでしょうか。

・・・ ◇◆ 予言の兆し その2 ◆◇ ・・・

マモリギは静かにサワサワと枝を揺さぶりながら、まるで綿帽子のような白い光を帯びながらタイラーを見下ろすようにそびえ立っています。

タイラーは茫然と口をぽっかり開けて、マモリギを見上げています。

まだ、夢から覚めていないのだろうか?

タイラーはそんなことを考えながらも目の前で起こる出来事をどう受け止めて良いのかわからずにいます。

光を帯びるマモリギも十分に幻想的で夢見心地な感じではありますが、それに輪をかけて樹木が語り掛けてくるという奇想天外な状況にさしものタイラーもあっけにとられてしまっているのでした。

そんな茫然自失のタイラーに構うことなく再び、マモリギが語り掛けてきました。


タイラーよ

孤独な狐よ

あまり時間は残されていません

わたしの話を良く聞くのです


マモリギの声に我に返ったタイラーは、今度は目の前の起こっている現象を少しだけ受け止められるだけの冷静さを取り戻しました。

「ちょっと待ってくれ!あんた本当にマモリギなのか?一体、さっきから何を言っているんだよ!!」

タイラーは光るマモリギに向かって叫ぶように言いました。


タイラーよ

わたしはお前たち動物がマモリギと呼ぶもの

わたしは長らくお前たちとお前たちの世界を守護してきたもの

しかし、今その時が終わろうとしている


マモリギは静かに語り掛けてきました。

「確かに昔からの言い伝えでは、あんたがこの世界を守ってるってことになっているけど。。」

タイラーは少し顎に手をやり考え込むような姿勢で呟きました。

「だけど、それは単なる言い伝えだろ?確かにたまにあんたの木陰で休んだりさせてもらっているが、それだけで世界を守っているなんてちょっとおこがましくないか?」


タイラーよ

お前の食す木の実は大地の恵みです

お前の眠りを支える草木は自然の恵みでもあるでしょう

この世を安定させ生きとし生けるものが育みやすい環境を整えている力を何とする

全ては働き合い調和をして成り立つもの

当たり前に存在する恵みも環境もあるものではないのですよ


マモリギはタイラーを諭すように言いました。

タイラーは少し言われていることの意味をかみしめながら、それでもまだ納得がいかない様子です。

「それはそうだろうけど、だからって、あんたがこの世界を守っていることにはならないだろう?あんたは大樹で昔から動物たちに尊重されてきたのかも知れないが、全てをあんたが与えているような口ぶりはどうかと思うぞ?」

少しだけいつもの意地悪いタイラーの言いようが姿を現します。

どんなに超常的な現象を見せられてもそれに屈するのはタイラーのプライドが許しません。


タイラーよ

確かにわたしは万能ではない

全てを私が与えたわけでもない

されどわたしの力が衰える時

この世界の調和が崩れる時なのです

良く聞ききなさいタイラーよ

私の力は今、急速に衰えつつある

時間がないのですよ


少しだけマモリギの穏やかな声に焦燥的な響きが混じり始めました。

それを聞いたタイラーも少しその不吉な声の響きが気になりました。

「それはどういう意味なんだ?あんたの口ぶりでは、全てをコントロールしていたのがマモリギであるあんたの役目だってことは何となくわかったよ。でも、何で突然、あんたの力が衰えて世界が終わるなんてことになるんだよ?」

タイラーはマモリギの言うことを少しずつ理解しつつも、まだ把握できない部分に言われえぬ不安感のようなものを抱いています。

最初にマモリギが言っていたお前は何故この世界を滅ぼすことに手を貸したのかという言葉も気になります。

そもそも、なぜ今になって、長年沈黙を続けてきたマモリギが寄りにもよってこの自分に語り掛けて妙なことばかり口にするのか。

タイラーの訝しみは益々、深まっていきます。


タイラーよ

わたしが力を振るえるのはテルメアの実があってのこと

テルメアの実が失われればわたしの力もまた失われる

テルメアの実を取り戻さねば、この世界の調和は崩れて失われることでしょう


「なんだよそれ!テルメアの実?聞いたことがないぞ。それと俺様と何の関係があるっていうんだ。」

タイラーはまるで濡れ衣を着せられたかのようなそぶりでマモリギに訴えました。


タイラーよ

お前は忘れたのか?

動物たちを焚き付けテルメアの実を収奪させたことを

お前が「神様のドングリ」と呼んだ木の実のことを

忘れたというのか


マモリギの言い放つような声にタイラーは再び身体が金縛りにあったかのように硬直するのを感じます。

またしても、耳にする神様のドングリという言葉。

痛いところを突かれたようにタイラーはさっきまでの勢いがそがれたように言葉を失ってしまいました。

最早、神様のドングリという言葉はタイラーにとって大きな古傷のように心を痛ましめるものになっていたのです。

・・・続く

神様のドングリ- 予言の兆し その3 -へ続く

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